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今野 力
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, p.1755 - 1764, 1999/09
決定論的手法による3次元放射線輸送計算コードを用いたボイドのある体系での中性子束の計算精度を調べるために、ボイドがある単純配置に対する3次元放射線輸送ベンチマーク問題が小林によって提案されている。このベンチマーク問題を原研FNSで新たに整備した3次元SnコードTORT用の一回衝突線源計算コードFNSUNCL3及びTORT3.2を用いて計算した。比較のためにモンテカルロコードMCNP4B2を用いた計算も行った。その結果、FNSUNCL3で計算した一回衝突線源を使ったTORT計算結果にはレイエフェトクがあらわれず、小林の解析解、MCNP計算とも10%以内で一致し、FNSUNCL3コードの妥当性を明らかにすることができた。
森 貴正; 奥村 啓介; 長家 康展; 中川 正幸
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.987 - 996, 1999/09
連続エネルギーモンテカルロ法による現用炉の現実的なモデルによる高精度解析に必要となる任意温度における中性子断面積を簡便に得る手法を、非分離共鳴領域と熱中性子散乱領域に内挿法を適用することによって開発した。連続エネルギーモンテカルロ燃焼計算コードMVP-BURNの信頼性と有用性をBWR格子を対象とした数値ベンチマークと使用済燃料の核種組成解析によって確認した。さらに、PWRの全炉心解析をIntel-Paragon 512プロセッサーを使用して行った。1,300万ヒストリーの計算時間は約1時間であり、ピンパワーを約6%以下の統計精度で評価することができた。本研究の結果、モンテカルロ法による現用炉の全炉心燃焼計算が近い将来に実現することが示された。
久語 輝彦; 金子 邦男*
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.2113 - 2122, 1999/09
任意の非均質体系において、空間依存共鳴断面積の簡便な計算手法を提案した。本手法は非均質系の共鳴自己遮蔽計算における等価定理の概念を一般の体系に拡張したものであり、衝突確率が計算可能な任意の体系に対して適用できる。NEACRP(現NEANSC)の国際ベンチマーク問題「ガドリニア入り燃料棒を含むBWR小格子燃焼計算」の解析を実施し、本手法の有効性を示した。
小林 穣*; 樋口 健二
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 1, p.371 - 378, 1999/00
日本原子力研究所計算科学技術推進センター(CCSE)では原子力分野で典型的なコードから構成されている並列ベンチマーチテスト(BMT)コードを開発・整備している。これらのコード群は、計算機性能を見積もったり、利用者自身が自分自身のコードを並列化する際のガイダンスとして活用したりすることが可能である。数値解法で分類するとCCSEで開発・記録されているBMTコード群は分子動力学、PIC法、有限差分法及び有限要素法のコードである。モンテカルロ法のコードが新たに並列BMTコード群に追加された。本論文では、並列化された粒子輸送モンテカルロコードであるMCNP4B-BMTの開発及びCCSEに設置されている3種類のスカラー並列計算機での性能結果について述べる。
小林 啓祐*; 杉村 直紀*; 長家 康展
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, p.657 - 666, 1999/00
吸収の強い体系中にボイド領域があるような場合、多次元輸送計算ではボイド領域での中性子束や光子束を正確に求めるのは非常に困難である。このような体系における輸送計算コードの精度を評価するために、最近OECD/NEAにおいて3次元輸送ベンチマーク計算が提案された。3つの問題はどれも源、ボイド領域、物質領域からなる非常に簡単な体系であり、それぞれの体系についてray effectの現れやすい散乱のない問題とコードの信頼性を評価するために散乱のある問題が設定されている。散乱のない場合については解析解、散乱のある場合はモンテカルロコードによる参照解が与えられている。この論文では各研究機関において開発が進められているTORT,PENTRAN,MCCG3D,PARTISN,FNSUNCL3といったコードによって得られた結果が比較されている。
茅野 政道; 山澤 弘実; 永井 晴康; 古野 朗子
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 1, p.1521 - 1529, 1999/00
世界版SPEEDI(WSPEEDI)は、原子力事故時の環境放射線影響を、局地規模から地球規模まで、実時間で予測するための計算システムである。1980年のシステム開発の開始以来、3次元大気モデル、データベース、データ収集機能、可視化機能等の種々のシステム機能が集積されてきた。また、対象範囲も、国内事故に対応した局地規模から、国外事故に対応した半地球規模まで拡大している。さらに、検証研究や実事故への対応経験を通じて、新たに3つの機能の整備が進んでいる。
古野 朗子; 山澤 弘実
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.1699 - 1704, 1999/00
東アジア領域での万一の原子炉事故時の影響評価を目的として、湿潤過程を含んだ大気力学モデルを開発した。モデルは静力学近似及び地形準拠座標系を導入した3次元の予報方程式、種々の物理過程のパラメタリゼーション等から成る。今回組み込まれた湿潤過程により、妥当な雲や雨の分布が得られることが示された。現在は検証計算を行っており、湿潤過程をはじめとするパラメーターの設定、入力気象データの精度への依存性の解析等を行っている。一方、莫大な計算コストの低減化、初期条件の設定等、改善しなければならない点も示された。
北端 秀行*; 茅野 政道
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.1691 - 1698, 1999/00
高濃度の放射能を検知した際に、迅速にその放出源情報(放出地点,放出時間,放出量)を推定する新たな手法を開発した。われわれのモデルは長距離大気輸送計算と統計解析(モニタリングデータと予測結果との比較)を組み合わせた手法であり、数多くのシミュレーションを、並列計算機を有効利用することで短時間で行う。また、操作性を高めるために、シミュレーションの入力パラメータ作成から統計解析結果の表示まで、一連の操作はすべてWebブラウザ上で実行できるようにシステムの構築を行った。なお、基本的な性能を評価するためにETEX(European Tracer Experiment)のデータを使って検証を試みた。その結果、数時間程度で放出量としては実験値と同じオーダーを算出し、本手法の有効性が示された。
高田 弘
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.929 - 938, 1999/00
原研の中性子科学研究計画における標準核設計ツール整備の一環として、核子・中間子輸送コードNMTC/JAERI97の核反応計算部及び輸送計算部の両方について改良を行った。核反応計算については、アイソバー共鳴モデル、ストリングモデル及び摂動QCDモデルに基づく原子核反応計算モデル(JAM)を組み込んで、適用エネルギー範囲を従来の3.5GeVから200GeVに拡張した。24GeV陽子を入射した厚い水銀ターゲットの円筒側面におけるBi(n,4n)Bi反応率分布について、計算結果は実験値とおおむね良く一致し、その実用性が確認できた。輸送計算部については、20~100MeV領域の中性子微分弾性散乱断面積データを光学ポテンシャルによる計算値に変更し、弾性散乱の後方成分を正確に考慮できるようにした。鉄などの遮蔽体における43及び68MeV準単色中性子の透過スペクトル測定実験の解析計算を行い、C/E値が従来よりも顕著に向上することを確認した。